東京高等裁判所 昭和54年(ラ)641号 決定
原裁判所が昭和五四年五月二二日にした抗告人の申立てに係る訴訟移送の申立てを却下する旨の決定は、同日の第一回口頭弁論期日中に言い渡されたのであるから、右言渡しによって告知されたこととなる。抗告人訴訟代理人は、右第一回口頭弁論期日につき期日変更の申立てをし、抗告人及びその訴訟代理人は、いずれも右第一回口頭弁論期日に出頭しなかったのであるが、抗告人は、右期日につき適法に呼出しを受けていたのであるから、右決定の告知は、出頭しなかった抗告人に対しても適法に効力が生じたものというべきである。抗告人訴訟代理人が右期日につき期日変更の申立てをしていたことは右決定告知の効力の成否に何ら消長を及ぼすものではないし、また、右決定告知の効力が第一回口頭弁論調書謄本の送達によって生じたものと見るべきものでもないのである。
(貞家 長久保 加藤)